「主役交代!?」(2) ストラスフィールド統一教会のその後の「自由の女神像」と「慰安婦像」

 ―ビル・クルーズ牧師の心境の変化ともともとの矛盾を推察する―

2023年6月4日
AJCN/AJCNジャパン代表 江川純世


1.なぜ「自由の女神像」か

1989年、世界が注目する中国の民主化運動のさなか、1か月以上のデモを経て、中央美術アカデミーの学生たちが、米国の自由の女神に敬意を表して、高さ10メートルのポリスチレンと石膏の像を制作した。共産主義中国におけるより民主的な統治を望む彼らの願望を象徴するため。民主化支持の学生デモ参加者がこの「民主の女神」を担いで天安門広場に向かって行進した。



毛沢東の肖像画の前で旗を振る民主主義支持デモ参加者の大群衆の中にそびえ立つ「民主主義の女神」。毛沢東の肖像画の前で旗を振る民主主義支持デモ参加者の大群衆の中に立つ「民主主義の女神」。デモ鎮圧の際、女神像は破壊された。



オリジナルの像は自由の象徴、言論の自由と民主主義運動の象徴となったため、1989年の出来事を記念して世界中でこの像の多くのレプリカが建てられた。その中にはアーティストのチェン・ ウェイミン氏と賛同者によって建てられたアッシュフィールドの像も含まれている。多くのオーストラリアのカウンシルは中国共産党の反発、介入を恐れ、このレプリカ像の公用地への受け入れを拒否したが、関係者の努力によって天安門事件26周年の1か月前の2015年5月にオーストラリアに発送された。ビル・クルーズ牧師はレプリカ像(3.2メートルのグラスファイバー製)を自身の教会へ受け入れ、2015年6月4日(火)の天安門記念日前の日曜に公開した。この像を制作し、オーストラリアに贈り物として贈ったアーティストにとって、そして追悼のためにアッシュフィールドを訪れた多くの中国系オーストラリア人にとって、この像は重要な意味を持ち続けている。

中国生まれのニュージーランド在住の芸術家兼彫刻家チェン・ウェイミンChen Weiming氏は、レプリカ像制作とオーストラリアへの寄贈の意図を次のように述べている。「その意味と影響力は、現時点ではそれほど大きなものではないかもしれません。しかし、50年、100年後には、中国系オーストラリア人が自由で民主的な国に与えた贈り物という重要な意味を持つことになるでしょう。」

 



シドニーのアッシュフィールドの民主の女神像の隣に立つ2005年にオーストラリアに亡命した元中国外交官一等書記官の陳用林Chen Yonglin氏。 


 

陳氏は、1989年の6・4天安門事件後に4万人以上の中国人留学生とその家族を受け入れたオーストラリア政府と当時のボブ・ホーク首相に感謝の意を表明した。彼はウェイミン氏や反共産党系中国系グループのメンバーとして、裏庭に寂しく置かれていた自由の女神像を表側に移設するよう、教会に根気強く要請を続けた。AJCNは陳用林氏と直接面談を含めた情報交換を行い、この経緯について承知している。

中国政府は依然として、オリジナルの銅像や天安門事件に関する公の場(SNS含む)での議論を一切禁じており、記念活動に参加する活動家を取り締まり、国内ばかりではなく海外における反中国的発言に対する弾圧を強めている。


一方、アッシュフィールドでは、民主の女神像は設置されて以来、1989年の天安門民主化運動後に生活に大きな影響を受けた人々に敬意を表し、オーストラリアに来る人々にインスピレーションを与える場所と見做され、自由と民主主義を追求する象徴となっている。


2.なぜビル・クルーズ牧師は二つの像のポジションを変えたのか?


 

上は2016年8月6日の慰安婦像除幕式において撮られた参加メンバーの記念写真である。このうちユン・ミヒャン(前列左から2人目)、イ・ヨンス(左から5人目)、イ・ジェミョン(左から4人目)、ビル・クルーズ牧師(中央)キャロル・オヘルネ(第2列左から2人目)氏等が著名である。その後ユン・ミヒャン氏が北朝鮮とつながりがあったことが暴露され、自分が代表であった反日組織「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(前挺対協)の資金流用疑惑が表面化した。イ・ヨンス氏は自分が慰安婦でないと告白し、盟友であるはずのユン・ミヒャン氏を告発、慰安婦像除幕式で昭和天皇を戦争犯罪者として呼び捨てにして非難した「共に民主党」の党首イ・ジェミョン氏は韓国大統領選で敗北し、現在不正疑惑で検察に追及されている。そして韓国大統領がユン・ソンニョル氏に代わると日本と韓国政府は朝鮮半島出身戦時労働者の賠償問題、慰安婦問題等で歩み寄りを見せている。このような状況下、現在オーストラリアで反日的活動を行っている韓国系団体も内向きの活動に専念せざるを得なくなっている。シドニーの反日韓国系団体FCWS(Friends of Comfort Women in Sydney)「シドニー慰安婦の友人」)とメルボルンの韓人会館前に慰安婦像を建てた「メルボルン平和少女連帯」はオーストラリアの情報機関ASIOの監視下にあるためである。またQUADの推進やG7ミーティングで西側諸国は中国の囲い込み政策を明らかにし、オーストラリアで中国政府の肩を持つ言動は批判的に見られるようになった。クルーズ牧師もこのような情勢の変化に目を背けるわけにはいかず、姿勢の修正を図ったものと思われる。


3.慰安婦像を受け入れた時点でクルーズ牧師が抱えた矛盾

クルーズ牧師は、自身の名を冠した福祉団体を持ちオーストラリアでは人権活動家として知られている。しかし2014年から反日中国系、韓国系団体が共同で推進したシドニーの慰安婦像設置運動に対しては一貫して反日勢力の言うことをうのみして、ファクトを主張する日本人たちを「Perpetrator(加害者)」と呼んで批判した。そしてその思考は、中国共産党政権の自由・人権弾圧を非難する団体からは「自由の女神像」を、次にバックに中国共産党がいる反日運動の一つとも見做されている慰安婦像設置運動を支持し、「慰安婦像」も受け入れるに至って矛盾を露呈することになった。

今回2月にAJCNからクルーズ牧師に贈った「ひとめでわかる『日韓併合』時代の真実」英語版には、ファクトに基づいた「慰安婦」の実態が記載されている。この本を読んでクルーズ牧師は彼の「神」と自信の矛盾についていかなる対話をするのであろうか。

以上





「主役交代!?」(1)ストラスフィールド統一教会のその後の「自由の女神像」と「慰安婦像」

―二つの像のポジション変更はビル・クルーズ牧師の心境の変化を表すー


2023年6月4日
AJCN/AJCNジャパン代表 江川純世


2022年11月1日付ブログ記事で紹介した「ひとめでわかる『日韓併合』時代の真実」英語版は、その後AJCNによってオーストラリアの日系組織を中心に配布され、反日韓国系団体から慰安婦像を受け入れたストラスフィールドの統一教会(Uniting Church)を主宰するビル・クルーズ牧師にも2月25日に届けられた。

この時、昨年協会裏の駐車場からLiverpool通り側の教会正面空きスペースに移設された、「自由の女神像」と「慰安婦像」の位置関係に明確な変化があったことが確認された。教会側の心境の変化が読み取れたので2回にわたってレポートする。


1.「自由の女神像」と「慰安婦像」の設置場所の変化

以下に慰安婦像が2016年8月6日にアッシュフィールドの統一教会に慰安婦像が持ち込まれた時の二つの像の位置関係と昨年2022年Liverpool通り側の教会正面の敷地内に移設された位置を示す。写真上部がLiverpool通り。バス停マークあり。

 


2016年8月時点の二つの像の位置関係

主役は慰安婦像、自由の女神像は脇役。


      

2.現在Liverpool通り、教会敷地入口から見えない慰安婦像

Liverpool通りの教会前のバス停、及び慰安婦像を直視できるはずの通りからの視野に慰安婦像は入らない。自由の女神像や慰安婦像を制作し、オーストラリアでの受け入れ先をやっとのことで見出したそれぞれのグループは、統一教会裏側駐車場から、教会正面の公用地である表通りから見える位置への移設をクルーズ牧師に懇願し続けた。クルーズ牧師は二つの像の受け入れを受諾し、当時下の写真を公表し誇らしげにメッセージをメディアに発信した。移設前には駐車場正面に置かれていた慰安婦像は、教会入り口からも表通りからも見えない表側教会敷地の片隅に追いやられ、誰からも目に見える場所には、移設前に脇に追いやられていた自由の女神像が鎮座している。



Liverpool 通りのバス停右から見た慰安婦像の設置場所の辺り(慰安婦像が見えない)


 













Liverpool通りの慰安婦正面位置からの景色(慰安婦像が見えない)























教会敷地入り口と表通りから見える自由の女神像














そして最も人が往来しない行きどまりのスペースに置かれた慰安婦像。










敷地の片隅に置かれた慰安婦像 左のゲートには鍵がかけられ人流が止められている。

 

なぜ教会内で最も人の目につかない場所に慰安婦像が移設されたのか、次のレポートで考察する。                          

以上

                




「ひとめでわかる『日韓併合』時代の真実」英語版刊行!!

 

2022年11月1日

                       AJCN/AJCNジャパン代表 江川純世

2021年10月1日のブログ記事「日韓『併合時代』の真実 英語版PDF完成について」で予告していた英語版の本(A5版、表紙カラー)としての刊行が今年3月に決定し、10月末に刊行されました。ネイティブ・チェックも入り、英語の質も高められています。刊行後一斉に全世界の関係機関、関係者に配布中です。

今回の英語本刊行はAJCNジャパンが一般社団法人今井光郎文化道徳歴史研究会からの助成金を得て、著者である水間政憲氏とAJCNの全面的な支援のもとに実現しました。

【水間政憲氏のオリジナル本表紙】と 【英語版表紙】

テキスト

自動的に生成された説明

(注)今回の紙版の発刊に伴い、クラウドに上げたPDF(βバージョン)は一旦取り下げをいたしましたのでダウンロードできなくなっております。今回の発刊数は限定、少数ですので、一般の方々への配布の予定はありません。入手ご希望の場合は著者である水間政憲氏に商業印刷での増刷を働きかけていただければと存じます。


「日韓併合時代の真実」英語版刊行の目的
1)慰安婦問題、戦時労働者問題(いわゆる元徴用工問題)など日韓間の摩擦の根底には、韓国人が持っている日韓併合時代に対する偏った歴史観があり、これが韓国政府、韓国国民の日本および日本人に対する見方に大きな影響を与えています。日本側から(最近は韓国内学者の一部も)この時代に対する様々な修正的観点を提示する書籍の刊行、言動が行われていますが、韓国人の理解が早急に進んでいるとは言えない状況です。水間氏の原著「一目でわかる『日韓併合』時代の真実」は既に絶版になっていますが、当時の写真、新聞記事などの一次資料を基に、比較的客観的に日韓併合時代とはどういう時代であったかを描写しています。思想的偏り、ねじれた歴史観の排除はAJCNの事実に基づく主張に沿うものです。AJCNの発足の動機となったオーストラリアにおける慰安婦像設置問題のバックグラウンドともいえます。この英語版が、英語が読める韓国人にひろく読まれれば韓国人の歴史観修正に寄与できると考えます。

2)日韓の軋轢を世界の他の国がどう見ているかを鑑みると、日韓の歴史的関係に対する正しい理解があるのか非常に危ぶまれます。しかしながら日本サイドからの歴史に対する情報発信は韓国に比し著しく少ないのが現状です。特に双方の同盟国であり、世界の覇権国である米国が両国のプロパガンダ戦の主戦場となっており、この著書を英語化することは英語が理解できる米国を含む他国民がこの時代に関する一次資料を基にした情報を直視する契機ともなり、日韓関係の根底にあるものへの正しい理解に導くことにもなると考えます。

今後も自費での配送料が発生します。趣旨に賛同、応援していただける方からのご寄付がより多くの人にこの本を読む機会を作ります。趣旨にご賛同される方々からのご寄付を賜りたくお願いいたします。
【日本の寄付口座のご案内】
金融機関:ゆうちょ銀行
店番:138 普通預金
口座番号:1540534
口座名:AJCNジャパン(エイジエイシーエヌジャパン)




フィラデルフィア市の慰安婦像設置問題、その後の展開


2022年8月24日 AJCN代表 江川純世


昨年2021年から、米国ペンシルバニア州フィラデルフィア市の公園に慰安婦像を設置する計画が進んでいます。 平和の像計画 the Statue of Peace projectと称していますが、韓国ソウル日本大使館前の慰安婦像と同じものです。設置活動の中心となっているのはフィラデルフィアの韓国系の団体 The Korean American Association of Greater Philadelphia (KAAGP)です。 資金集めサイトには、「 1932-1945年に日本帝国陸軍によって強制的に性奴隷にされたアジアとオセアニア地域の20万人の少女と女性 (200,000 girls and women from Asia and Oceania who were removed from their homes and coerced into sexual slavery by the Imperial Armed Forces of Japan between 1932 and 1945.)」を記念するためと書いてあります。 このフィラデルフィア慰安婦像計画に対して、韓国ソウルで市民団体が反対の声明を発表しました。

AJCNは、慰安婦像設置反対を表明しているフィアデルフィア市の日本人会に今までの経験に基づき助言し、支援しています。また岸田文雄首相、林芳正外相、故安倍晋三元首相、萩生田光一経産相、自民党佐藤外交部長あてに「フィラデルフィア市公用地への慰安婦像設置計画に反対する日系人に対する支援のお願い」という嘆願書を2022年2月に提出しました。またAJCNは3月9日、設置反対の意見書をフィラデルフィア市長とフィラデルフィア市の芸術局の各メンバーに送りました。




その後の展開

1.3月中旬、フィラデルフィア市長は、この論争の的となっている問題のすべての側面が明らかになるまで、決定を「延期」することを決定しました。 日本人会、AJCNはじめ世界中からの反対意見の声が市に届き、市長のこの判断に至ったと日本人会からお礼の報告がありました。

2.その後、設置を推進するグループを含め慰安婦像設置に関する顕著な動きがありません。これは多くの反対意見、懸念を述べた手紙が継続して効果的に市に対する圧力として機能しているためと思われます。ただし設置計画が確実にとん挫したと言う状態にははるかに遠いと言うのが実感です。設置反対派は慰安婦設置問題を、フィラデルフィア市芸術局の会議の議題として取り上げさせないようにすることに今まで成功しました。これは一種の勝利と言えるかもしれません。

3.しかしながら最新のニュースでは、今まで12カ月ほど活動していなかった設置推進グループによるフォーマル・プレゼンテーションが9月19 日の委員会で行われるとのことです。これはたぶん、韓国大統領が今年、保守系の尹錫悦氏に代わり、日韓関係が改善される兆しが見えてきたので、「切迫感」が推進グループを突き動かし、今、設置許可を勝ち取ろうとしているのではないか、または次期市長選に出馬する候補が、このスキャンダルになりそうな案件を現市長の間に処理させようとしているのではという見方があります。この9月19日のSpecial Meetingでは慰安婦像設置問題に関するコメントや意見を求めておりますので是非、意見を下記のメルアドに送ってください。


日本人会は設置反対派のポジションをサポートするより多くの手紙を出してほしいと強く希望しています。皆さん方からの設置反対意見の手紙を下記2か所に送っていただきたくお願い申し上げます。

手紙の送付先
1) Phiadelphia市  city.rep@phila.gov
2)フィラデルフィア日本人会Japanese Association of Greater Philadelphia(JAPG)

 JAGPサイト:https://jagphilly.org/  

【申請されている設置予定場所】 ペンシルバニア州道95号線に沿ったFront Street

















AJCNから米フィラデルフィア市長に「慰安婦像設置に反対する意見書(手紙)」をメールで送りました

米国第6の大都市であるフィラデルフィア市当局は2023年に慰安婦像を日本を中傷する碑文が刻まれた碑と共に市の公用地に設置する計画です。フィアデルフィアの慰安婦像設置の動きは2012年から始まっており、市が認めた暫定的な設置計画企画スタ―トは2021年です。

AJCNはフィアデルフィア市長あてに翻意を促す意見書を3月9日に送りました。

予定されている碑文の内容は以下の通りです。


平和像

この像は、1931年から1945年に日本帝国軍による性奴隷制の被害者となったアジア、オセアニア、欧州の何十万もの少女と女性を追悼するものです。

1991年に生き残った者たちが恥辱と沈黙の連鎖を断ち切り証言しました。そして過去を直視し平和を築き、これからの世代の女性たちを護るよう世界に呼びかけました。

フィラデルフィア平和プラザ委員会


慰安婦問題は今となっては日韓間の表立っての外交上の争点となってなっていませんが、慰安婦像は海外特にアメリカでは反日プロパガンダのツールに利用されています。学術的には慰安婦は契約売春婦との論文がラムザイヤー教授によって出され、これに対する証拠をに基づく反論の論文は出されていませんが、教授は猛烈な米国の韓国人ソサエティーと反日学者の圧迫を受けています。数人の韓国人教授からラムザイヤー教授と同等見解論文がすでに出版されていて、金柄憲教授は日本大使館前にて毎週水曜日に行われている反日運動に対抗して反慰安婦像建設運動を行っています。  

AJCNは現地の反対の意思を表明している日本人会(Japanese Association of Greater Phiadelphia)をサポートしています。




Mr. Jim Kenney, The Mayor of Philadelphia


Re: The installation plan of “Statue of Peace” in your city

My name is Sumiyo Egawa, a Japanese resident of Sydney, Australia, and the President of the Australia-Japan Community Network (aka AJCN).  AJCN is a small volunteer group of Australian and Japanese parents concerned about the safety and security of our children living in Australia.   

I am extremely saddened to hear about your plan to install an art object, the so-called "Statue of Peace," in your city.  I object to the proposed project for the following five reasons.


  1. "Statue of Peace" cannot be classified as art
    There are at least a dozen similar statues in the US alone, some in Europe and almost fifty in South Korea.*1     Statues of Peace have no originality, and manufacturing the statues has been a lucrative business for the Korean couple sculptors Kim Seo-kyung and Kim Eun-sung.  They have duplicated the original Comfort Woman statue or similar ones since 2011.  


  2. Korean Activists Use “Statue of Peace” for the purposes of Japan Discounting and Bashing
    In the case of the “Statue of Peace” in Glendale in 2013, Glendale Mayor Dave Weaver was not sufficiently informed of the script's content upon the Statue, before it was constructed.  Later, the Mayor issued a letter of regret about Comfort Women Memorial.*2  The engraved fabricated message unfairly targeted and condemned Japan, and Japanese soldiers, who fought during WWII.  On the other hand, the inscriptions conceal Korean soldiers’ atrocious behaviour towards Vietnamese women during the Vietnam War, resulting in the births of many Korean-Vietnamese children, known as Lai Dai Han.


  3. Anti-Japan Romanticism is known as Han-Nichi in South Korea
    A few years after WWII ended, successive Korean governments used negative Romanticism for its political advantages and propaganda against Japan.  The Korean education system implanted the Anti-Japan mindset within Korean children's tender minds.  This phenomenon is openly explained in the book "Anti-Japan Tribalism," written by the six Korean academics, published in 2019.*3  This book is written in the Korean language to inform ordinary Koreans of the truth about Comfort Women.


  4. The mini-battlefield of For and Against Comfort Woman Statue in Seoul
    Since the first statue was built in Seoul in 2011, opposite to the Japanese Embassy building, the Anti-Japan campaign has intensified.   Since 1992, the so-called “Wednesday Demonstration” has been conducted in front of the Japanese Embassy in Seoul Korea, every Wednesday, and organizers collect donations.    However, after the publication of “Anti-Japan Tribalism,” many enlightened Korean youths led by Professor Lee Woo-yeon have counteracted and confronted against Anti-Japan activists at the same spot, face to face.*4   Although the Japanese Embassy has re-located, the surrounding area of the Statue remains as a mini battlefield between For and Anti Comfort Woman Statue advocates.   A similar movement occurred in front of the Japanese Consulate in Sydney every Wednesday.  However, since the Korean activists failed to set up a Comfort Woman Statue in the Sydney suburb of Strathfield in 2015, such activities faded away and eventually halted.*5


  5. Korea's claim about Comfort Women as Sex Slaves is a malicious lie
    On December 1, 2020, the American Legal Scholar, Professor J. Mark Ramseyer at Harvard University, published the well-researched paper, “Contracting for sex in the Pacific War,” explicitly explaining that Comfort Women were not Sex Slaves but wartime prostitutes during WWII.*6   Various primary sources support Ramseyer's paper.  Nevertheless, Ramseyer was viciously and emotionally attacked, and labelled a history revisionist by Korean supporters.  Ramseyer had called for written dissents from critics, but only a very few responded to Ramseyer’s request.   Recently, Ramseyer has written and published a paper, “CONTRACTING FOR SEX IN THE PACIFIC WAR; A RESPONSE TO MY CRITICS,” in which he demonstrated his research’s authenticity.


Briefly, I have explained the background and hidden agendas behind the “Peace Statue,” and I am sincerely asking you to acknowledge that Philadelphia has no relation to Korean War Time Prostitution.  Please reconsider building a false statue, which will bring no peace and happiness, but create negativity and hurt. Such negativity is unnecessary and creates unprecedented conflict within your community, as well as sending biased information about Japan to young children. Accordingly, Philadelphia is not a suitable place to display a "Peace Statue" in a public area. The Statue will not bring peace and harmony into your city, but hatred, division and unnecessary trouble. Philadelphia does not need such a negative monument. 

Thank you for your kind attention to my letter.


Yours faithfully
Sumiyo Egawa



*1 Ward Thomas D. & Lay William D.”World II Comfort Women Memorials in the United States,” E-International Relations Publishing, 2019.
*2 Brittany Levine. “Mayor Dave Weaver’s letter states regret about “Comfort Women” Memorial.” News-Press, November 2, 2013. 
https://www.latimes.com/socal/glendale-news-press/news/tn-gnp-xpm-2013-11-02-tn-gnp-me-letter-20131102-story.html
*3 Lee Yong-hoo, Joung An-ki, Kim Nak-nyeon, Kim Young-sam, Ju Ik-jong and Lee Woo-yeon. “Anti-Japan Tribalism.”  Tokyo: Bungeishunjū, 2019.  
*4 "South Koreans grapple with convention-busting bestseller on Japan."  NIKKKEI Asia.   https://asia.nikkei.com/Spotlight/Japan-South-Korea-rift/South-Koreans-grapple-with-convention-busting-bestseller-on-Japan
*5 The Strathfield Council members voted against the construction of the Comfort Woman statue in the public arena.  Australia is a multicultural society and values peace, harmony and tolerance.  https://www.smh.com.au/national/nsw/threats-insults-and-tyres-slashed-in-strathfield-over-comfort-women-memorial-20150814-giz7ri.html
*6 Ramseyer, J.M. “CONTRACTING FOR SEX IN THE PACIFIC WAR; A RESPONSE TO MY CRITICS.”
Harvard Law School John M. Olin Centre Discussion Paper No. 1075, February, 2022.
Ramseyer, J.M. “Contracting for sex in the Pacific War.” International Review of Law and Economics 65(2021) 105971, December 1, 2020, 






日韓併合時代の真実 英語版PDF完成について

 2021年10月1日

AJCN 代表兼事務局長 江川純世

10月1日、水間政憲氏著の「一目でわかる日韓併合時代の真実」PHP研究所をベースにして日韓併合時代について英文で記述した記事(A4サイズPDF)をGoogle Driveにアップし、誰でも参照、ダウンロードできるようにいたしましたのでお知らせいたします。翻訳作業はAJCNとしてではなくメンバー2名の個人的、ボランティアの作業としてスタートしましたが、誰でも読める形にして提供する意義が大きいと判断し、水間氏の許可をいただき完成したPDFをクラウドにアップロードして世界中の英語が理解できる方に無料で提供することといたしました。この告知を関係者に拡散していただければ幸いです。

  

 
      オリジナルの表紙                英語版の表紙


1.「日韓併合時代の真実」英語版刊行の目的

1)慰安婦問題、戦時労働者問題(いわゆる元徴用工問題)など日韓間の摩擦の根底には、韓国人が持っている日韓併合時代に対する偏った歴史観があり、これが韓国政府、韓国国民の日本および日本人に対する見方に大きな影響を与えています。日本側から(最近は韓国内学者の一部も)この時代に対する様々な修正的観点を提示する書籍の刊行、言動が行われていますが韓国人の理解が早急に進んでいるとは言えない状況です。水間氏の原著「一目でわかる日韓併合時代の真実」は既に絶版になっていますが、当時の写真、新聞記事などの一次資料を基に、比較的客観的に日韓併合時代とはどういう時代であったかを描写しています。思想的偏り、ねじれた歴史観の排除はAJCNの事実に基づく主張に沿うものであり、AJCNの発足の動機となったオーストラリアにおける慰安婦像設置問題に直接関係するものであり、この英語版が、英語が読める韓国人にひろく読まれれば韓国人の歴史観修正に寄与できると考えます。


2)日韓の軋轢(今回のオリンピックでも見られた韓国サイドからの旭日旗非難、様々な日本に対する執拗な中傷など)を世界の他の国がどう見ているかを鑑みると、その認識の際、日韓の歴史的関係に対する正しい理解があるのか危ぶまれます。しかしながら日本サイドからの歴史に対する情報発信は韓国に比し著しく少ないのが現状です。特に双方の同盟国であり、世界の覇権国である米国が両国のプロパガンダ戦の主戦場となっており、この著書を英語化することは英語が理解できる米国を含む他国民がこの時代に関する一次資料を基にした情報を直視する契機ともなり、日韓関係の根底にあるものへの正しい理解に導くことにもなると考えます。


2.構成(Part IとⅡ、参考文献リストの3部構成となっています)

Part I

読者を英語圏の人々及び英語が読める韓国人とし、東アジア近代史の予備知識を全く持っていないという設定とし、「日韓併合」からは「七奪」/「七恩」に焦点を置き、韓国側の主張に反論、及び韓国併合に至るまでの歴史的経緯と中韓関係の背景説明を記述しています。


Part II

絶版になっている水間政憲氏の「一目でわかる日韓併合時代の真実」そのものであり、当時の写真や新聞記事が豊富に掲載されています。当時の記事内容は現在に合うように編集してあります。固有名詞、例えば韓国人名・土地名の英訳は他翻訳者の文献などを参考にして統一性を取るようにし、オーストラリアに居られる韓国人の助言を受けたりして、なるべく標準的な韓国語の英語発音と綴りを採用しました。写真は原著(A5版)のものと同じで、A4版の編集となっていますので見やすくなっています。


3.アクセス方法

1)https://drive.google.com/drive/folders/13GINjmcFIMCrFtxfGrYy8-1AYyFc_F2M?usp=sharing

上記にアクセス(クリックして)ダウンロードができます。ファイルのタイトルは

The truth about Japan-Korea Annexation β version A-4  27 Sept 2021 Finalです。

2)「その他のアプリを接続...」ボタンを押して一覧の中から「Adobe Acrobat for Google Drive」を選んでインストールしてもらえば、開くまで時間がかかりますがプレビュー表示もできます。(他のアプリの中から上記のアプリを探してクリックしてインストールしてください。「目的」は真ん中のデータ参照をチェック)

なおAJCNがアップしたPDFは高解度写真を含み558Mとサイズが大きくダウンロードに3分ほどかかるため、今回の英語化のプロジェクトに賛同していただいたなでしこアクションさんが約14Mに圧縮して下記のサイトに置いていただいています。こちらはクリックすれば短時間で読めますのでご利用ください。

http://nadesiko-action.org/wp-content/uploads/2021/10/The-truth-about-Japan-Korea-Annexation-β-version-A-4-27-Sept-2021-Final_compressed.pdf


4.今後の予定

A5版の紙に印刷、本として刊行して、全世界の図書館、政府機関に配布したいと考えております。その際は寄付を募りますのでご協力よろしくお願いいたします。          

以上





ハーバード大学ラムザイヤー教授へのサポーティング・レター


2021年3月6日、AJCNは慰安婦問題に関する論文を書き反日韓国系団体やアメリカ人学者らの個人攻撃を受けているラムザイヤー教授に応援のメールを送りました。教授からは短いですが丁寧なご返事を受け取っています。

AJCNは歴史の捏造によって日本を貶める活動を、歴史の真実を一つ一つ発掘、公表することによって抑制しようとする運動を支援するとともに、オーストラリアにおいてその一端を担っています。



Subject: Supporting Letter from AJCN


Dear Professor John Mark Ramseyer, Harvard Law School,

I am President of Australia-Japan Community Network (AJCN ) confronting Chinese and Korean anti-Japan organizations in Australia on the issue of Comfort Women since April 2014. You wrote the treatise about Comfort Women issue and many people supporting Korean baseless insistence on which Comfort Women were sex slaves abstract you personally not by logical counterargument.

We, AJCN want to support you in every aspect.

This is English version of our article in blog.

http://jcnsydney-en.blogspot.com/

 

I believe it contains contents that you can use as a reference when writing your counter-arguments.

I think  the articles below are the ones that are most strongly related to your opinion, so please read them.

 

A letter sent by AJCN to the Mayor of Mitte, Berlin

http://jcnsydney-en.blogspot.com/2020/10/a-letter-sent-by-ajcn-to-mayor-of-mitte.html

 

Letter to Melbourne Mayor

http://jcnsydney-en.blogspot.com/2020/01/letter-to-melbourne-mayor.html

 

Best Regards,


Sumiyo Egawa

President,

Australia-Japan Community Network





AJCNよりベルリンのミッテ区区長に送った手紙

2020年10月20日にAJCNよりミッテ区区長あてに慰安婦像撤去を要請する二つの手紙を送りました。

一つは市民目線で豪州での慰安婦像問題に焦点をあてたもの、もう一つはFactベースの歴史的記載(リファレンス付き)をメインにしたオープンレター形式のものです。このブログではオープンレターを公開します。



Open Letter


October 20, 2020
Mr. Stephan von Dassel
The Mayor of Mitte city 
Der Bezirlsbürgemeister,
Bezirksamt Mitte, Berlin Germany
bezirksbuergermeister@ba-mitte.berlin.de


Dear Mr Dassel,

Re: Comfort Woman Statue: A means for discounting, isolating and exploiting Japan

C:\Users\Owner\AppData\Local\Temp\enhtmlclip\Image(1).png
Figure 1. The opening ceremony of the Comfort woman Statue in front of the Glendale Central Library, Glendale California, the US; A woman holding a large portrait of the Japanese Prime Minister, Shinzou Abe with a Hakenkreuz (Swastika) on his face, propagating Prime Minster Abe as Adolf Hitler, July 31, 2013.


Introduction
My name is Sumiyo Egawa, a resident of Sydney Australia, and the President of Australia-Japan Communication Network (aka AJCN).  AJCN is a small volunteer group of Australian and Japanese parents, who are concerned about the safety and security of the minority ethnic groups’ children live in Australian.  The current activity of AJCN is mainly, protecting children of Japanese heritage from schoolyard bullying by other children who might be misinformed and misguided by Anti-Japan propagandists, in particular activists affiliated with Chinese and Koreans groups.
The purpose of writing this letter to you is to express my, the AJCN members, and many other Japanese (in and outside of Japan)’ disappointment and sorrow at the news that you have withdrawn the previous decision to remove Comfort Woman Statue from your city, the Mitte District of Berlin.   Your decision enables the Korean group to continue propagating their ambitious, corrupted and commercialized political Anti-Japan campaign until the Court's decision is delivered.  Through this letter, I am trying to explain the truth behind Comfort Woman Statue in order to avoid engulfing Mitte, an unrelated city, into an ugly dispute over Comfort Woman Statues, a matter of contention between Japan and Korea. 


Korean Comfort Women were Well paid prostitutes during WWII
Firstly, please consider the context that all “evidence” that Koreans claim support that the Imperial Japanese Military Force kidnapped 200,000 Korean girls and made them as sexual slaves (euphemized to Comfort Women during WWII) are based on malicious lies, designed to harm and discount Japan’ reputation.  
These Korean wartime prostitutes earned attractive amounts of incomes (equivalent or more than a Japanese Army Colonel’s income; for example, Ms Moon Okuju, one of the Ex-Comfort Woman’s bank account balance shows that she could buy three free-standing houses in Tokyo in the 1940s, attached Photo. 4) and worked at various brothels in Asian war zones*1.   The Imperial Japanese Military did assist and protect these prostitutes' movements from the Korean peninsula to various brothels and vice versa as there were no sufficient and safe means of transportation during the war.  The Japanese Army was also concerned for these prostitute’s welfare and health.  On the other hand, there were no major violent incident or mistreatment against prostitutes by the Japanese Military.  There was No major violent incident between prostitutes and Japanese soldiers reported in newspaper articles, official documents and primary sources available, except for one isolated case in Indonesia.  The Japanese Government has officially admitted the Semarang incidents in the Dutch East Indies, in where Ms Jane Ruff O’Herne and some other Dutch women were forced into prostitution by a few Japanese soldiers.  The Japanese Government has apologized and compensated those Dutch women, and the Japanese soldiers involved in this case were severely punished, and one of them was sentenced to death by hanging.  The late Ms Jane Ruff O’Herne was the only Ex-Dutch Comfort Woman, who campaigned against Japan with the Korean Anti-Japan propagandist group.  

クライブ・ハミルトン著『サイレント・インベージョン』日本語版発売記念プレゼント企画 当選者発表!

 2020年9月12日

NSW州に住んでおられる方々を対象とした『サイレント・インベージョン』日本語版「身に見えぬ侵略―中国のオーストラリア支配計画」15冊のプレゼント企画は、8月末に締め切られました。90人を超える方々が応募され、抽選の結果下記の15名の方が当選されました。(敬称略)

当選者へは発送済みです。万一着いていない場合はご連絡ください。

tomo(Yahoo)、Kikumasa、Tomo(gmail)、Tosh、かげまる、Yoshi、かずとも、738、アニータ、Buka、シンゴ、アレクサンダーちゃん、Yukky、Chiz、いかちゃん


なお今回のイベントには翻訳プロジェクトの和田プロデューサーと翻訳者奥山真司様、出版元飛鳥新社の全面的な協力をいただきました。また著者のハミルトン教授もこのイベントについて賛同いただいております。この紙面で協力いただいた関係者の方々にお礼申し上げます。





Cheers AJCNコラム位置変更について

 

シドニーのフリーペーパーであるCheersには毎月AJCNのコラム「AJCNのオーストラリア通信」が掲載されておりますが、編集部の編集方針の変更により、月次の紙面からCheersウェブサイト上に用意された、自由に記事を書き込めるブログスペースにコラムの位置が変更になりました。シドニーの情報メディア(フリーペーパー)はコロナ禍で一紙を除き、ほとんどが紙媒体での月次刊行を取り止めております。Cheersはデジタル版の月次号も作成して、ウェブサイトから読めるようになっていますが、目的の記事までそれなりのステップを踏まねばならないため一覧性に欠け、読者が容易に読むことができません。Cheersと並び発行部数の多い日豪プレスは月次号の作成を止め、ウェブサイトでの情報提供に統一しています。AJCNとしてはCheers編集部からの申し出を歓迎し、従来の月一より多い頻度で情報を発信し、AJCNの公式ブログと同期したリアルタイムでの記事提供を目指します。Cheersのコラム記事へのアクセス方法については別途連絡いたします。




デカップリングの時代到来、米中激突に備えるオーストラリア

AJCN代表 江川純世


くしくもクライブ・ハミルトン教授のSilent Invasion日本語版が5月末に発刊された直後から、中国と米国、英国、日本などの自由主義国、中国と国境問題を抱えるインドの関係は緊張の度合いを増している。昨年からの米中の貿易戦争という背景に加え、今年に入って武漢ウイルスのパンデミックが世界を襲い、中国のウイルス情報の隠ぺいとマスク外交、戦狼外交(趙立堅報道官に代表されるストロングスタイルで周辺国すべてを敵にするスタイル)が各国の政府を怒らせ、中国に対する警戒感が噴出している。豪州は4月中旬に中立的、独立したウイルスの起源に関する調査を世界に呼びかけた。ごくごくフェアーな要請であったが中国政府の怒りを買い、牛肉の一部輸入停止とビールや豚の飼料に使用され、800万トン以上生産されている大麦の中国向け輸出(生産量の半分以上)に対する80%という大幅な関税引き上げという報復を受けている。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は6月17日、下院歳入委員会で行った証言で、米中経済の分断は現実的な選択肢ではないとの認識を示したが、これを受けてトランプ大統領は翌18日にツイッターに「ライトハイザー代表の間違いではない。米国はさまざまな状況で、中国との完全なデカップリング(分断)という政策上の選択肢を当然維持している」と書き込み、中国との関係を絶つことも辞さない構えをあらためて示した。

6月に入ると豪中政府間の応酬は一層激しくなり、中国は、中国人学生や観光客に「人種差別主義」の国への旅行をしないよう促し、豪州政府はそのような中国人に対する差別は事実ではないと切り返した。


1.中国政府と米国をはじめとする自由主義諸国との深まる亀裂;「香港国家安全維持法」の成立、施行

香港は1997年にイギリスから中国に返還されたが、その際に香港の憲法ともいえる「行政区基本法」と「一国二香港特別制度」という独自のシステムが取り入れられた。(50年間制度維持の約束)「香港国家安全維持法」は中国の全国人民代表大会常務委員会で6月30日に全会一致で可決され、香港政府が同日に施行した。そして、それらは東シナ海や南シナ海、台湾、そして中印国境をめぐる争いにも影響を及ぼし始めている。

スイス、ジュネーブで6月30日、第44回国連人権理事会が開催され、中国の国家安全維持法に関する審議が行われた。国家安全維持法に反対したのは、日本をはじめ、オーストラリアなど27か国。(米国はトランプ政権になって同理事会を脱退している)賛成に回ったのは中国をはじめ、中近東、アフリカ諸国を中心にした53か国であった。ロシア、韓国など残る国は中国に忖度して中立の姿勢を示した。53ヶ国が中国支持に回った理由は、一つには中国と同じように独裁的もしくは権威主義的で、イスラム過激派のような反政府勢力の問題を抱えている国々であること、次により現実的な理由、「一帯一路」による中国からの莫大な資金援助である。イギリスのドミニク・ラーブ外相は、中国が香港の引き渡しにおける約束を破ったと述べ、英政府はビザ規則に変更を加え、数百万人の香港人に対し、英国市民権を取得する機会を提供する計画を「全面的に」実行する意向だと付け加えた。国家安全維持法によって中国政府を批判する言動はすべてその対象となり、最高刑は無期懲役を科される。この対象には「世界、世界の人々」も含まれるので、理論的にはトランプ大統領も無期懲役で逮捕できる。「他国の主権を認めない」わけで、中国は他国の主権を侵害すると法律に明記したことになり、「全世界は中国の法律のもとに動け」と宣言したも同然である。また規定が曖昧なため解釈は当局の恣意に任されるため、中国人民の弾圧に法的根拠を与えるものと危惧されている。

7月1日から豪政府はオーストラリア⼈が中国本⼟に⾏くと「恣意的な拘禁」に直⾯する可能性があることを警告する新しい旅⾏アドバイスを発⾏したが、この法律が伏線になっている。


2.「外国干渉防止法」初めての適用

2018年6月28日、豪議会は外国のスパイ活動や内政干渉の阻止を目的とした更新された反スパイ法と外国干渉防止法を可決した。

6月26日早朝、豪保安機関ASIOと連邦警察(AFP)は、NSW州議会議員、野党労働党のShaorett Moselmane(シャオレット・モスルメイン)氏の事務所と自宅を家宅捜索した。

モスルメイン氏はレバノン系で労働党員として11年州議を勤めている。あまり目立たなかったが中国への傾斜は激しく、ASIOによれば過去15回、毎年のように中国を訪問、そのうち9回が中国側の費用もちであったとのことである。今回の調査においてモスルメイン氏が違法行為の罪に問われているわけではないが、「外国干渉防止法」による初めての監視活動の発動である。ASIOのターゲットはパートタイム・スタッフの中国系John Zhang氏といわれており、彼は2013年に北京で中国共産党国務院外務部主催のプロパガンダ教育を修了している。モスルメイン氏は今年2月にコロナウイルスに対する中国の対策を称賛、豪メディアの中国非難は時代遅れの白豪主義などと中国の華東師範大学に投稿した記事が非難を浴びていた。今回のモスルメイン氏の調査は見せしめであり、パンダ・ハガー狩りの始まりとみられている。


■FBI長官が語る 中国「諜報活動」の実態

アメリカのレイFBI長官が 7月8日、国内に浸透する「諜報活動」への対応について講演した。約5,000件のうち、半数近くが中国関連だという。 アメリカ国内で懸念されるという中国のFox Hunting “キツネ狩り”にも注意を呼びかけた。 習近平国家主席の指示だという“キツネ狩り”。一体、どのようなものなのか? 下のYouTubeをご覧いただければわかるが、キツネとは海外にいる中国人学生、研究者ほか海外の機密情報にアクセスできる人材のことであり、中国政府にとって活用可能な潜在的スパイ候補者である。彼らを報酬ばかりでなく中国にいる親類・縁者を人質にとった脅迫まがいの命令によってコントロールすることをFox Huntingという。

https://www.youtube.com/watch?v=HpsoCJEP4v4&fbclid=IwAR1qgQtJtmctawEwmi8YcRDhLFHH3QrDXHIaiCDEZGs1RV1lp3FrvEcWYD8

豪州は外国からの干渉工作を犯罪とみなす法律を作り、さらにインテリジェンス機関と連邦警察が協力して取り締まる特命チームを編成して戦う姿勢を整えた。次のターゲットと目される候補達はきっと冷や汗をかいているに違いない。翻って日本では6月25日、防衛省が⽇⽶両国による「⾃由で開かれたインド太平洋」構想を推進するため、7⽉にも専⾨部署を新設して態勢を強化すると報道された。防衛分野の国際交流を担当する国際政策課を実質的 な2課態勢に改編し、課⻑級職員を新たに置き、インド太平洋構想に関する業務に特化させるというもので、「⼀帯⼀路」を掲げる中国に対抗する狙いは明らかである。外務省とは別の安全保障、具体的には中国包囲の構築のための他国との折衝部門がやっとできた形で、スパイ防止法とそれを実行する体制確立が望まれる。


3.固まった豪州の対中姿勢

中国の数々の嫌がらせに対し、6月11日、スコット・モリソン首相は中国には屈しないと公式発言した。豪州政府は雇用の20%を貿易に依存する体質を変えるため輸出先の多様化に向け舵を切った。輸出総額における中国向けは30.6%(2018年IMF データ)、ちなみに日本向けは12.7%と2位である。豪州は第1次、第2次産業からサービス産業への転換を進めており、他の多くの国よりも貿易依存度は存外低い。インドなど中国に代わる大口の代替え市場を見つける努力が続けられている。豪政府は7月1日に今後10年間で270B豪ドル(約20兆円)を国軍の強化のために投じると発表した。これは従来計画の1.4倍に相当し、対中国の軍備増強と明言しており、臨戦態勢に向け準備に入ったことを示している。公共放送のABCは豪の軍拡を報道する記事の最後に「新しく不確かな時代に、オーストラリアは戦いを選ぶ必要がある。」と書いている。


■米中の南シナ海での軍事演習の実態

米軍が乗組員のコロナ感染への対応を終えたばかりの原子力空母3隻を太平洋地域に同時展開し、台湾周辺や南シナ海で活発に活動する中国軍をけん制する動きを強めている。太平洋への空母3隻派遣は北朝鮮情勢が緊迫した17年11月以来で「極めて異例の態勢」だと指摘されている。横須賀基地配備の原子力空母ロナルド・レーガンとセオドア・ルーズベルトはフィリピン周辺で、ニミッツは太平洋東部で活動中である。アメリカ海軍は、南シナ海でロナルド・レーガンとセオドア・ルーズベルトがここ数年で最⼤規模の軍事演習を⾏っていることを明らかにした。南シナ海では、主権を主張する中国も、今⽉7月5⽇までの予定で軍事演習 を⾏っているが大陸の半島と海南島の間で形ばかりの演習をこそこそと行っている。アメリカの演習には豪海軍、日本の海上自衛隊も参加した。

7月13日、ポンペオ国務長官が「南シナ海の大部分に及ぶ中国の海洋権益に関する主張は完全に違法だ」と声明を出し、7月23日中国を敵国と名指しした歴史的演説を行った。これに呼応し豪州政府は、23日付けで、国連に書簡を送り中国の主張を否定してアメリカに同調する姿勢を示した。7月28日ワシントンで開かれた米豪外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)の共同声明で、香港や新疆ウイグル自治区などでの中国の強権的な行動に「深刻な懸念」を表明、南シナ海での中国の海洋権益の主張は「国際法の下では無効」と述べた。米英豪日印はインド洋、南シナ海、東シナ海での中国共産党の覇権主義的行動を抑え込む包囲網を構築しつつあり、南シナ海または台湾をめぐって軍事衝突の可能性が語られ始めている。