AJCNレポート:海外メディアは慰安婦日韓合意をどう報道したか? (第2弾) -英紙 THE SUN 全訳-


2016年1月11日


The SUNは、英国の保守系の大衆紙で、ゴシップとニュースが混じったような新聞ですが、Wikiによれば、毎日発売で世界で一番発行数が多い英語の日刊紙だそうです。もう一つのDAILY MIRRORとともに(こちらは労働党系の大衆紙)ほかにも毎日発行している新聞はありますが、イギリスの2大新聞の一つです。

知的な人が読む新聞とは言えませんが、値段も安いので暇なときに買って読んだりするのには最適です。その記事の信憑性はと言うと、信じる人の方が多いと思われます。なぜなら、イギリスでは 日本の報道などはあまりありませんし、日本と、韓国と中国人の差もわからない人が多いのです。この記事を読むと、日本に対しては「第2次大戦で、アジア の国にひどいことしたんでしょ、今は経済大国だけど。」くらいな感覚で、「ああ、やっぱりね、それにしてもひどいことをしてたんだね。これじゃあ、中国人や韓国人が怒るのあたりまえじゃない」となると思います。

12月30日のこの英国大衆紙THE SUNに載った記事を全文紹介します。この記事を選んだ理由は、もちろん日本バッシングの程度が酷い記事だからですが、それと オーストラリアで日本バッシングを繰り返しているテッサ・モリス=スズキ教授の名前があったからでもあります。それとこの記事を読んでショックを受けた現地の日本人の方からあまりにもひどいと連絡があったためです。


2015年12月30日 The Sun
http://www.thesun.co.uk/sol/homepage/features/6829370/We-were-forced-to-have-sex-with-40-men-a-day-Japan-finally-issues-apology-for-its-brutal-comfort-women-policy.html


40人の男と毎日強制的に性行為をさせられたー日本がついに恐ろしい”慰安婦”制度に謝罪

家から連れ去られ、姓奴隷にさせられた、日本のいわゆる”慰安婦”という恐るべき方針を生き延びたほんの少しの人々が、ついに、謝罪と賠償を提供された。

韓国と日本は月曜日に歴史的な合意に達した。それは謝罪を行い、560万ポンドの支払いを行うというものだ。 韓国の人々は、1930年代にはじまり第二次世界大戦まで続いた日本の強制的売春制度によって大きく影響を受けた。


慰安婦たちはしばしば鉄条網によって囲まれた建物の中に閉じ込められた。


女性たちは騙され、強制され、アジアの売春宿で日本兵に奉仕させられた。これはすぐに国家が承認する姓奴隷制度へと成長した。Chong OKは、South Hamgyong の家から警察官によって誘拐された時13歳だった。


慰安少女と呼ばれた、中国人とマレーシアの少女たち。慰安婦達は毎日50名の日本兵とセックスをさせられ、強姦、性的迫害を受けた。(ウィキペディア)


彼女は警察署へ連れて行かれ繰り返し強姦され、売春宿へ送られた。1996年国連で証言を行った。「私たちは5000人もの日本兵に姓奴隷として奉仕した。毎日40人も相手にした」「いつも抵抗したが私はぶたれ、布きれを口に突っ込まれた」「ある時は、マッチ棒を大事なところに付けられ、私は服従した」


日本の慰安所にいた若い中国人女性に連合国軍兵士が質問をしている。


彼女の記憶によれば、ある韓国人の少女がレイプにより性病を移され、その結果として50人の日本兵が性病にかかった。病気が広がるために彼女を”消毒”した。彼女の女性器に熱く焼けた鉄の棒を入れた。

彼女たちの痛み苦しみが両国の妥協できない不信を作り出してきた。この記念すべき合意が和解に導く目的で行われたが、しかし批評家はそうなるとは思わないと言っている。


2006年元慰安婦の女性


ANUオーストラリア国立大学で日本史を研究する教授テッサ・モリス・スズキ氏は、問題はまだ有り、きちんと解決されていないという。一番顕著なのは、謝罪の中に日本が強制および詐欺で女性を売春宿に入れたことが省略されていることだという。政府の払う10億円は被害者の為の基金が造られるが、何人かは拒否するだろうとモリス・スズキ教授は言う。この恐ろしい組織だった計画の被害者である46名の韓国人女性たちの痛みと恐ろしい記を和らげることはあまりないだろう。


FORCED TO SERVICE 40 MEN A DAY一日に40人の男に奉仕

韓国は1910年から日本によって併合され、彼女たちが日中の対立が始まる1932年ころから始まった大日本帝国軍により姓奴隷とされた最初のグループです。

1937年に始まった日中戦争の間にレイプオブ南京がおこり、”慰安婦”制度は軍の制度の一部とするよう政府が奨励した。これは兵士の規律を正し、集団強姦を防ぐためだった。


この恐ろしい組織だった計画の被害者である46名の韓国人女性たちの痛みと恐ろしい記憶を和らげることはあまりないだろう。


1938年の日本軍当局の指令では、売春宿での管理された性が、軍の士気を高め、規律を高め、強姦や性病を防ぐのに効果があるとされた。第二次世界大戦が終わることにはこのシステムは日本が占領している東南アジアでも広まった。最初のころには少女たちはいい仕事があると騙されて、売春宿に送られた。然し次第に要求が高まるにしたがって日本軍は堂々と強制するようになり、実際に若い少女たちを誘拐するようになった。


多くの被害者は14歳という若さだった


1996年の国連リポートによれば、日本の警察が学校で少女たちを狙って集めた。
犠牲者の年齢は14から18歳で、軍は彼女たちが処女であることを確信できるからである。抵抗した家族は殺されたケースもあった。

数を確定するのは難しいが、5万から20万の女性が日本軍の姓奴隷であったと推定される。

売春宿を使ったのは日本軍だけではないが、ただ他と異なるのは日本だけが大規模に軍によって運営されたことであるとモリス・スズキ教授は言う。

この場所は鉄条網で囲まれ、兵士が見張りとパトロールを行っていた。


5万から20万の女性が日本軍の姓奴隷となった。


”慰安婦”の動きはきつくコントロールされ、不服従は致命的な結果をもたらした、とHwang So Gyunは言う。ある日女の子が私の部屋の隣に入れられた。彼女は抵抗し、男の腕をかんだ。彼女は外に連れ出され、彼女の首は刀で切り落とされ、彼女の体は細かく刻まれた。


WHAT DOES THE APOLOGY MEAN? 謝罪の意味するものは?

謝罪は主に韓国に対してです、とモリス・スズキ教授は言います。なぜなら韓国政府が一番日本に対して声を上げているからです。しかし犠牲者は中国、ビルマ、タイ、ベトナムなど日本が占領した地域にもいます。日本と韓国の合意が永続的だとしても、他の国々がどのように反応するか興味があります、とモリス・スズキ教授は述べています。


犠牲者は中国、ビルマ、タイ、ベトナムその他日本が占領していた地域に居た。


モリス・スズキ教授は続けます。他国も同じような要求をするだろうと思います。いくつかの訴訟が国際的な圧力を何十年にもわたってかけ続けていますが、今まで保障に関して正式な合意に達したことはありません。1993年に発表された河野談話(日本軍が女性を強制的に姓奴隷としたことを認めた)を安倍総理は支持すると言っていますが、政府は否定と肯定を繰り返しています。今回の耳に優しい謝罪の言葉には、軍による強制や詐欺についての言及がありません。


東京の南、横須賀の慰安所に並ぶ米海兵たち


結果として日本は歴史を書き換えようとしているという恐れがあり、また少なくとも醜い過去をうやむやにしようとしていると批評家は言います。モリス・スズキ教授は「それは被害者にとっては最悪の事です」と言います。「それが一番心配な事です」韓国の元慰安婦Yoo Hee-nam,87才は「政府は私たち為に努力したが、私たちは満足していない」


多くの専門家が日本が歴史を修正または覆い隠そうとしていると批判する。


しかし今回の合意は、もし日本が責任を果たせば、最終であり不可逆であると、YunByung Se外務大臣はソウルで答えた。

日本の外務大臣岸田は、「当時の日本軍が関わったことによって女性の尊厳を傷つけた、責任を感じる」と声明を発表しました。

安倍総理大臣は、心と体に傷を負った慰安婦に対し心より謝罪と後悔の気持ちを持っていると続けました。

岸田大臣は「今回の合意は歴史的達成である」と述べました。この決定は両国のみならず、地域の平和と安定に貢献すると付け加えました。