2015年8月11日開催ストラスフィールド市特別市議会の結果 AJCN事務局長 江川純世


8月11日6時半からストラスフィールド市タウンホールで開催された特別市議会は、2名の屈強なセキュリティが入場者の持ち物をチェックするというものものしい雰囲気の中で、傍聴人300人弱を集め開催されました。椅子が足りず市のスタッフがあわてて補充するというハプニングもありましたが、AJCNの呼びかけに応えた100人を超す日本人が前部の席に陣取り、設置反対のスピーチに盛大な拍手を送り応援をしました。


 


KACA (The Committee of United Austral Korean-Chinese Alliance against Japanese War Crimes) が2014年3月25日にストラスフィールド市議会に提出し、4月1日の公聴会に続き開催された市議会で州政府および連邦政府への判断要請がなされて以来、膠着状態が続いていた慰安婦像”Three Sisters”のストラスフィールド駅前広場への設置案件は全会一致で否決されました。




公聴会でのスピーチは賛成、反対それぞれ4名ずつ、 反対側から交互に5分ずつ発言しました。
その後、6名の市議会議員各5分の持ち時間内で、慰安婦像設置のプロポ-ザルについての意見を述べた後、票決が取られました。


<KACAによるプラカードの写真>


事前に市の行政サイドから、「慰安婦像はポリシーに合致しないので、これ以上のアクションを取るべきではない」とのrecommendationが発表され、事実上、それへの支持を問う投票となりました。

市議投票結果は6-0
(韓国系で提案者のSang Ok市議は利害関係者ということで議論、投票には参加せず)
全員一致でrecommendationを支持、すなわち、KACAのプロポーザルを棄却しました。


AJCNは1年4ヶ月以上の戦いを通じ、一貫して設立趣旨書にある非敵対的合理主義に基づき、官(国、外務省など)レベルの活動とは異なる次元の市民活動を継続してきました。女性と子供の現在と将来を守るために、日系人、オーストラリア人、欧米人、中国人、韓国人ほかとも手を携え、日本人、日系人の誇りと平和な生活を守るとともに、オーストラリアのさまざまなエスニックグループに属する人々との友情を担保しながら、オーストラリアのマルチカルチャリズムの遵守を究極の目標として戦い、目的を達成しました。

反日中韓団体は今後も豪州の他のcouncilで慰安婦像設置運動を展開すると公言していますが、AJCNは今回の活動の結果を整理、分析し、シドニーモデル ともいえるアプローチでこのような政治的プロパガンダからコミュニティのハーモニーを守る活動を継続していきます。

今回のプロポーザルは、最初から市のポリシー違反だとわかっていたにも拘わらず、決着に16ヵ月も要し、再度スピーチをしなくてはならなかったことは、異常なことです。改めて、民主主義社会とは、自らを守るために戦うツールがある社会であって、戦う意志が無ければ蹂躙されるという現実を再認識させられるケースでした。

今まで活動に協力していただいた関係者、支援して頂いた方々に深く感謝するとともに、改めてここに御礼申し上げます。

スピーチ及び各市議の意見については以下の記事をごらんください。

http://www.ourstrathfield.com.au/article/victory-democracy-comfort-women-statue-fails-get-go-ahead


スピーカー及び決議を行った市議会議員の氏名

1.スピーカー(発言順)

 1) Brian Rycroft      Against 
 2) Peter Wertheim  Pro
 3) Glenn McRae     Against 
 4) Panayiotis Diamadis  Pro
 5) Geoff Boyce      Against
 6) Dong Dong Yang Pro
 7) Mieko Goto        Against
  8) Yeo Ji Yan         Pro


2.見解を述べた後、票決に加わった市議会議員(発言順)

 1) Helen McLucas    (Independent)
 2) Daniel Bott          (Labor)
 3) Stephanie Kokkolis (Liberal)
 4) Andrew Soulos     (Deputy Mayor,Independent)
 5) Gulian Vaccari      (Mayor,Liberal)
 6) Raj Datta            (Labor)